THE NEW CLASSIC より。
ウルグアイの大統領ホセ・ムヒカは、世界で最も貧しい大統領として知られている。
彼はその資産の 80 % を寄付し、個人資産は約 18 万円相当の 1987 年型
フォルクスワーゲン・ビートルのみで、郊外の質素な住宅に暮らしている。
給与の大部分を財団や政府のプログラムなどに寄付し、月1000 ドル強で
生活する彼の姿は、多くの人の関心を集めている。
そして、昨年 7 月に開かれたリオ会議 ( Rio + 20 ) でのムヒカ大統領の
そして、昨年 7 月に開かれたリオ会議 ( Rio + 20 ) でのムヒカ大統領の
スピーチは多くの人々に衝撃を与えた。
ウルグアイのような小国の代表のスピーチはもちろん後回しにされ、それに
耳を傾ける人はほとんどいなかったが、彼はその場で経済の拡大を目指している
現代社会に対して明確な警鐘をならしたことで、全世界へと広まった動画が
大きな話題を呼んだのだ。 以下、その スピーチ の日本語訳を掲載。
会場にお越しの政府や代表のみなさま、ありがとうございます。
ここに招待いただいたブラジルとディルマ・ルセフ大統領に感謝いたします。
私の前に、ここに立って演説した快きプレゼンテーターのみなさまにも感謝いたします。
国を代表する者同士、人類が必要であろう国同士の決議を議決しなければ
ならない素直な志をここで表現しているのだと思います。
しかし、頭の中にある厳しい疑問を声に出させてください。
午後からずっと話されていたことは持続可能な発展と世界の貧困をなくすことでした。
私たちの本音は何なのでしょうか?
現在の裕福な国々の発展と消費モデルを真似することでしょうか?
質問をさせてください:
ドイツ人が一世帯で持つ車と同じ数の車をインド人が持てばこの惑星は
どうなるのでしょうか。
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。
同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を
息するための酸素がどれくらい残るのでしょうか。
同じ質問を別の言い方ですると、西洋の富裕社会が持つ同じ傲慢な消費を
世界の 70 億 ~ 80 億人の人ができるほどの原料がこの地球にあるのでしょうか?
可能ですか? それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?
マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなく
可能ですか? それとも別の議論をしなければならないのでしょうか?
なぜ私たちはこのような社会を作ってしまったのですか?
マーケットエコノミーの子供、資本主義の子供たち、即ち私たちが間違いなく
この無限の消費と発展を求める社会を作って来たのです。
マーケット経済がマーケット社会を造り、このグローバリゼーションが世界の
あちこちまで原料を探し求める社会にしたのではないでしょうか。
私たちがグローバリゼーションをコントロールしていますか? あるいは
グローバリゼーションが私たちをコントロールしているのではないでしょうか?
このような残酷な競争で成り立つ消費主義社会で 「 みんなの世界を良くしていこう 」
というような共存共栄な議論はできるのでしょうか? どこまでが仲間でどこからが
ライバルなのですか?
このようなことを言うのは、このイベントの重要性を批判するためのものでは
このようなことを言うのは、このイベントの重要性を批判するためのものでは
ありません。 その逆です。 我々の前に立つ巨大な危機問題は環境危機では
ありません、政治的な危機問題なのです。
現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。
逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。
現代に至っては、人類が作ったこの大きな勢力をコントロールしきれていません。
逆に、人類がこの消費社会にコントロールされているのです。
私たちは 発展するために生まれてきているわけではありません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。
命より も高価なものは存在しません。
幸せになるためにこの地球にやってきたのです。
人生は短いし、すぐ目の前を過ぎてしまいます。
命より も高価なものは存在しません。
ハイパー消費が世界を壊しているのにも関わらず、高価な商品やライフスタイルの
ために人生を放り出しているのです。
消費が社会のモーターの世界では 私たちは消費をひたすら早く多くしなくては
消費が社会のモーターの世界では 私たちは消費をひたすら早く多くしなくては
なりません。 消費が止まれば経済が麻痺し、経済が麻痺すれば不況のお化けが
みんなの前に現れるのです。
このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければ
このハイパー消費を続けるためには商品の寿命を縮め、できるだけ多く売らなければ
なりません。 ということは、10 万時間持つ電球を作れるのに、 1000 時間しか持たない
電球しか売ってはいけない社会にいるのです!
そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。
人がもっと 働くため、もっと売るために 「 使い捨ての社会 」 を続けなければならない
そんな長く持つ電球はマーケットに良くないので作ってはいけないのです。
人がもっと 働くため、もっと売るために 「 使い捨ての社会 」 を続けなければならない
のです。
悪循環の中にいるのにお気づきでしょうか。
これはまぎれも無く政治問題です し、この問題を別の解決の道に私たち首脳は
世界を導かなければなりません。 石器時代に戻れとは言っていません。
マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。
マーケットをまたコントロールしなければならないと言っているのです。
私の謙虚な考え方では、これは政治問題です。
昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています。
「 貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり
昔の賢明な方々、エピクロス、セネカやアイマラ民族までこんなことを言っています。
「 貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり
いくらあっても満足しない人のことだ 」
これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。
国の代表者としてリオ会議の決議や会合にそういう気持ちで参加しています。
私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、
みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。
根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。
そして、改めて 見直さなければならないのは 私たちの生活スタイル だということ。
私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。
私の国には 300 万人ほどの国民しかいません。
でも、世界でもっとも美味しい 1300 万頭の牛が私 の国にはあります。
ヤギも 800 万から 1000 万頭ほどいます。
私の国は食べ物の輸出国です。
こんな小さい国なのに領土の 90 % が資源豊富なのです。
これはこの議論にとって文化的なキーポイントだと思います。
国の代表者としてリオ会議の決議や会合にそういう気持ちで参加しています。
私のスピーチの中には耳が痛くなるような言葉がけっこうあると思いますが、
みなさんには水源危機と環境危機が問題源でないことを分かってほしいのです。
根本的な問題は私たちが実行した社会モデルなのです。
そして、改めて 見直さなければならないのは 私たちの生活スタイル だということ。
私は環境資源に恵まれている小さな国の代表です。
私の国には 300 万人ほどの国民しかいません。
でも、世界でもっとも美味しい 1300 万頭の牛が私 の国にはあります。
ヤギも 800 万から 1000 万頭ほどいます。
私の国は食べ物の輸出国です。
こんな小さい国なのに領土の 90 % が資源豊富なのです。
私の同志である労働者たちは、8 時間労働を成立させるために戦いました。
そして今では、6 時間労働を獲得した人もいます。
しかしながら、6 時間労働 になった人たちは別の仕事もしており、結局は以前よりも
長時間働いています。
なぜか?バイク、車、などのリポ払いやローンを支払わないといけないのです。
毎月2 倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっている
毎月2 倍働き、ローンを払って行ったら、いつの間にか私のような老人になっている
のです。 私と同じく、幸福な人生が目の前を一瞬で過ぎてしまいます。
そして自分にこんな質問を投げかけます:
そして自分にこんな質問を投げかけます:
これが人類の運命なのか?
私の言っていることはとてもシンプルなものですよ:
発展は幸福を阻害するものであってはいけないのです。
発展は人類に幸福をもたらすものでなくてはなりません。
愛情や人間関係、子どもを育てること、友達を持つこと、そして必要最低限の
ものを持つこと。 これらをもたらすべきなのです。
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素である
幸福が私たちのもっとも大切なものだからです。
環境のために戦うのであれば、人類の幸福こそが環境の一番大切な要素である
ということを覚えておかなくてはなりません。
ありがとうございました。
ホセ ・ ムヒカ 大統領
![Dilma_Rousseff_and_Jose_Mujica_2010](https://lh3.googleusercontent.com/blogger_img_proxy/AEn0k_u4MpKdl7W1Vw1HfBlaOT45t8sshi0EfBRqOCiMnCnvXudh0OTWZaivVXMZX6Qc4Jm3vl2E6YvCxfWUAE_3frgHE5e8Uyu-a1B27cImq68lv_9hhYhKXMkp1PSjm1sF2w7UTEdCOYiEWGOxU5q8ly96tpmYna3TIE8paf7v0bYKD4nVCzaiQr96ACcu191F-9DU6bo=s0-d)
キュートなおじいちゃん ♪
ありがとうございました。
ホセ ・ ムヒカ 大統領
キュートなおじいちゃん ♪
先進国から成熟国となるべき国々が、未だ消費社会の輪から抜け出せなくなっている。
世界中を巻き込むグローバルの波。その渦中からどのようにして抜け出せばよいのか?
ひとりひとりの 「 シフトチェンジ 」 が必要な時期なのではないかしら?
SHIFT THE FUTURE! ・・・ って、日産ですか?(笑)
世界中を巻き込むグローバルの波。その渦中からどのようにして抜け出せばよいのか?
ひとりひとりの 「 シフトチェンジ 」 が必要な時期なのではないかしら?
SHIFT THE FUTURE! ・・・ って、日産ですか?(笑)
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