冬のある日、一枚のはがきが届いた。
有志からなる 「 その人 」 の葬儀を、滞りなく済ませた
との内容。 突然の通知であった。
始まった時から大凡の察しはついていたが
それは思ったより早くそして、あっけなく訪れた。
新年のご挨拶状を頂いたばかりだったのに。
喪失感? 自分を納得させる言葉が見つからなかった。
混乱しながら、急いでお花の手配をした。
数日後、有志のおひとりの謙次郎さんから連絡があり
改めてご報告とお礼の言葉を頂いた。
その言葉に返答しようにも、涙で声が上手く出ず
「 どうぞ、お花を飾って差し上げて下さい 」
と伝えるのが精いっぱい。
そして、再び来ないであろうその電話を切った。
ほんの一コマにすぎなかったであろうが、どう思って
お付き合い下さったのだろう。 今となっては知る由もない。
偶然から始まった七蔵さんとご縁ではあったが
ハンセン病や療養所の実体、国政、法や制度など
世の中の矛盾に気づくきっかけをくれた。
「 出会い 」 とはつくづく不思議なものだ。
今頃はあちらの世界でご両親とも再会し、笑顔でおられる
ことを想いながら、どうしようもないけれど愛おしいこの世界で
もう少し頑張ろうと思った。
今生のお勤めとやらを ・・・ 。
- 終わり -
ことを想いながら、どうしようもないけれど愛おしいこの世界で
もう少し頑張ろうと思った。
今生のお勤めとやらを ・・・ 。
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